ニュースリリース

2010年12月07日
大鵬薬品工業株式会社

がん患者支援サイト『がん手術後のリンパ浮腫』12月7日公開

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京 社長:宇佐美 通) は、静岡県立静岡がんセンター(総長:山口 建)との共同研究のウェブサイト「Survivorship.jpがんと向きあって」に、『がん手術後のリンパ浮腫』を本日公開しましたのでお知らせ致します。
(URL:http://survivorship.jp/

リンパ浮腫は、乳がん・子宮がん・卵巣がんなどの手術で病巣の近くにあるリンパ節を切除することに伴い発症するもので、多くの方が悩まれています。単なる“むくみ”とは異なり、滞ったリンパ液が貯留すると象の手足のように膨れあがります。リンパ浮腫が進む前に、手術前から知識を得ておくこと、予防や早期発見できること、ご自身で対処方法を習得しておくことがとても大切です。しかし、リンパ浮腫対策について取り扱っているサイトは少なく、特に動画を用いて紹介しているコンテンツは、ほとんどないのが現状です。今回、静岡がんセンターが発行するDVDを基に、リンパ浮腫とはどのようなものか、なぜ起こるかという理論的な説明から具体的なケア方法まで、上肢(腕)・下肢(脚)別に映像と音声を用いて紹介し、すぐに、ご自身で実践できるコンテンツを制作しました。この症状で悩まれている多くの方への朗報となることを望んでおります。

弊社は2007年より静岡がんセンターと、抗がん剤治療を受ける患者さん及びご家族が必要な情報は何か、そしてその情報をどのように提供したら良いかを検討し、提供・評価する共同研究を実施しております。
既に、①抗がん剤や放射線治療で、食事が困難になる方を支援する「抗がん剤・放射線治療と食事のくふう」ウェブサイト、②ご主人が胃がんになられた奥様の擬似的ブログを通して、胃がんの治療を受ける上で患者さんとご家族が直面すると考えられる問題を解決するウェブサイト、③抗がん剤や放射線治療による脱毛に関する情報を患者さん目線でまとめた「抗がん剤・放射線治療と脱毛ケア」ウェブサイトを公開しております。今回の『がん手術後のリンパ浮腫』ウェブサイトは第4弾の企画となります。 


【 ウェブサイトの概要 】
このウェブサイトは、静岡がんセンターが発行するDVDを基に作成いたしました。乳がん、婦人科がん(子宮がん、卵巣がんなど)の手術を受けた後、しばしば患者さんがお悩みになる後遺症にリンパ浮腫があります。当ウェブサイトでは、リンパ浮腫とはどのようなものか、またそのケア方法について映像と音声でわかりやすく解説しています。手術を受けられた場所により、リンパ浮腫が発生する部位が異なります。当ウェブサイトでは<上肢(腕)編>と<下肢(あし)編>と分けていますので、お悩みに応じてご覧頂くことが出来ます。

【 制作者からのコメント 】
1)静岡がんセンター 田沼 明 医師(リハビリテーション科 部長)
リンパ浮腫は、子宮がん、卵巣がんや乳がんなどの手術の後にしばしばみられますが、そのケアについての知識は十分広まっているとはいえません。リンパ浮腫を改善させたり悪化を防いだりするためには、正しくセルフケアをおこなうことが必要です。病院や治療院などでの治療も有用ですが、日々の自宅でのケアが大変重要なのです。正しいケアの方法は専門家に指導を受ける必要がありますが、その復習をする際にこのサイトを活用していただきたいと思います。
2)静岡がんセンター 看護師 廣瀬弥生(疾病管理センター 看護師長 健康教育・研修担当)
リンパ浮腫は早期発見、早期治療により悪化させないための自己管理がとても大切です。そしてそのケアは毎日行う必要があり、患者さんの負担感は大きいものと思われます。2008年に公的な医療保険制度に収載(リンパ浮腫指導管理料)されたこともあり、医療者をはじめ多くの方々にケアや治療の重要性が認識されてきました。しかし全国どこでも同じレベルのケアや治療が受けられる環境が整っているとは言えません。おそらく全国のがん患者さんの中には、一人で悩まれている方も多くいらっしゃると思います。ここではリンパ浮腫とはどのようなものか、またその一般的なケアについての情報を提供させて頂いています。リンパ浮腫でお困りになっている方が一人でも多く、その悩みや解決のヒントを得ることができればうれしいです。

【 静岡県立静岡がんセンター 】
2002年9月に開院、患者の視点を重視した高度がん専門医療機関。陽子線治療施設や50床の緩和ケア病室をもつなど、最先端の治療から心のケアまで全人的な治療を行っている。現在ベッド数569床。「患者・家族を徹底支援する」を理念の一つに掲げ、開院当時から相談支援センター”よろず相談”を立ち上げ、年間およそ1万3千件以上の電話相談や対面相談に応じている。また、静岡がんセンター研究所・患者家族支援研究部では、がん患者さんが、安心してがんの治療やケアを受け、暮らしていくための様々な支援ツールの作成や情報処方のあり方について研究し、冊子やウェブサイトを通じて情報提供している。

【 大鵬薬品工業株式会社 】
1963年6月創業以来約40年以上に渡り、経口抗がん剤の開発に取り組み、ユーエフティやティーエスワンなど日本発の抗がん剤を開発・発売している。近年、それら薬剤のがん手術後投与による生存期間の延長が証明され、多くの注目を集めている。 また2010年4月には5-HT3(セロトニン)受容体拮抗型制吐剤 『アロキシ静注』を、9月には抗悪性腫瘍剤『アブラキサン点滴静注用』を発売し、更にがん治療に貢献できる薬剤の開発に取り組んでいる。「私たちは人びとの健康を高め 心豊かな社会づくりに貢献します」という企業理念のもとに、医療従事者ばかりではなく患者さんを対象とした抗がん剤適正使用のための資材開発を数多く行っている。

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