消化管間質腫瘍(GIST)
について
消化管間質腫瘍(GIST)とは
消化管間質腫瘍(GIST)は、消化管の粘膜より下にある筋層にできる腫瘍(がん)の一種です。
罹患率は年間あたり10万人に1~2人(0.001~0.002%)と、まれな病気です1)。
最も多い発生部位は胃ですが、小腸、大腸や食道にも発生します2)。
GISTは筋層に腫瘍ができる病気(粘膜下腫瘍)であり、粘膜にできる胃がんや大腸がんなどの消化器がんとは異なるものです。
1)GIST診療ガイドライン 2022年4月改訂【第4版】 金原出版、piii
2)国立がん研究センター がん情報サービス「GIST(消化管間質腫瘍)」(https://ganjoho.jp/public/cancer/gist/index.html)
3)出村ら.: 日本臨牀., 2021, 79(Suppl 1), 310-316.
GISTの主な症状
GIST特有の自覚症状は特にありません1)。
腫瘍が大きくなると、消化管出血(吐血や下血)とそれにともなう貧血、腹痛、お腹のしこり(腫れ)があらわれることがあります2)。
食道に腫瘍ができた場合は、飲み込むときに違和感があったり、飲み込みにくいことがあります2)。
直腸に腫瘍ができた場合は、排便時や排尿時に違和感を感じることがあります2)。
1)国立がん研究センター 希少がんセンター「GIST(消化管間質腫瘍)」(https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/GIST/index.html)
2)出村ら.: 日本臨牀., 2021, 79(Suppl 1), 310-316.