ジェセリについて
ジェセリの治療対象となる患者さん
ジェセリは、消化管間質腫瘍(GIST)の治療に使われるお薬です。
ジェセリによる治療を受けられない患者さん
- ジェセリの成分に対して過敏症を起こしたことがある患者さん
以下の患者さんは担当の医師や看護師、薬剤師に必ずお知らせください。
- 肝機能障害(肝臓の病気)がある患者さん
- 妊娠する可能性のある女性またはパートナーが妊娠する可能性のある男性*
- 妊娠中または妊娠している可能性がある女性
- 授乳中の方*
* 避妊と授乳について
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胎児に影響を及ぼす可能性があります。
女性:ジェセリの服用中及び服用終了後7ヵ月間は適切な避妊を行ってください。
男性:ジェセリの服用中及び服用終了後4ヵ月間はバリア法(コンドーム)を用いて避妊を行ってください。
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ジェセリの成分が乳汁に移行する可能性があります。
ジェセリの服用中は授乳を避けてください。
HSP90の働き
がん細胞は「働くタンパク」を大量につくることで、生存し増殖します1)。
私たちの細胞の中には、HSP90とよばれる、いわばタンパクの成形職人が存在し、原料となるタンパクを色々な種類の「働くタンパク」に変えています。「働くタンパク」は、細胞の生存や増殖に必要なものです。
1)Chatterjee S. and Burns T.F.: Int J Mol Sci. 2017; 18(9):
1978-2016.
ジェセリの働き
ジェセリはがん細胞のHSP90に結合して、HSP90の働きを止めます。
それにより、がん細胞の生存や増殖に必要な「働くタンパク」がつくられなくなるため、がん細胞は増殖できなくなります(抗腫瘍効果)。