リトゴビについて

リトゴビの治療対象となる患者さん

リトゴビは、2次治療以降で、FGFR2遺伝子の異常(融合/再構成)が認められる胆道がん患者さんに投与されます

FGFRには1~4まで種類がありますが、胆道がんではFGFR2遺伝子の異常ががん細胞の増殖に関与していると考えられています。

治療を受けることができない患者さん

  • リトゴビに含まれる成分に対して、過敏症を起こしたことがある患者さん

治療に際し注意を必要とする患者さん

以下の患者さんは担当の医師や看護師、薬剤師に必ずお知らせください。

  • 肝臓の機能が低下している患者さん
  • 妊娠する可能性のある女性またはパートナーが妊娠する可能性のある男性の患者さん
  • 妊婦または妊娠している可能性のある患者さん
  • 授乳中の患者さん

避妊と授乳について

  • 胎児に影響を及ぼす可能性があるため、リトゴビの服用中および服用終了後1週間は適切な避妊(コンドーム)を行うようにしてください。
  • リトゴビの成分が乳汁に移行する可能性があるため、リトゴビ服用中は授乳を避けてください。

がん細胞とFGFR FGFR:線維芽細胞増殖因子受容体

FGFR遺伝子の異常が、がん細胞の増殖や生存に関わっています

  • がん細胞の表面には、FGFRが発現しています。FGFR遺伝子に異常があると、がん細胞の増殖信号がFGFRから絶え間なく放出されて、がん細胞が増殖を続けます。

    FGFR遺伝子の異常には、増幅、活性化変異、融合/再構成があります。
    増幅:遺伝子が増える
    活性化変異:一部の遺伝子が変異する
    融合/再構成:遺伝子の一部が他の遺伝子と融合する

Krook MA, et al.: Br J Cancer. 2021; 124(5): 880-892.

リトゴビの作用

リトゴビは、FGFRに不可逆的に結合することでがん細胞の増殖を抑えます

  • リトゴビはFGFRに不可逆的に結合します。
    これにより、FGFRから放出されるがん細胞の増殖信号を停止させ、がん細胞の増殖を抑えます。

    不可逆的に結合:一度くっついたら離れないこと