Q&A
アブラキサンにはなぜアルブミンが加えられているのですか?
アブラキサンに含まれるパクリタキセルは水にきわめて溶けにくいので、溶けやすくするためにアルブミンを加えています。
アブラキサンでは、今までのパクリタキセル注射薬のようにパクリタキセルを溶かすためにポリオキシエチレンヒマシ油やアルコールを加えていませんので、治療前にアレルギーを予防する薬(ステロイドなど)を投与する必要がなく、30分かけて点滴を行います。また、アルコールに過敏な患者さんにも投与することができるようになりました。
アルブミンの感染防止対策って何ですか?
アブラキサンで使用しているアルブミンは人の血液を原料としているので、ウイルスや細菌による感染をできる限り取り除くために、血液を採取する段階から問診や検査を行い、製造工程では加熱処理し、アブラキサン製造後にもウイルス検査を行うなど安全対策を実施しています。
しかし、その危険性を完全に排除することはできないので、医師等の医療関係者の注意を十分に理解してください。
治療中に日常生活で気をつけることはありますか?
外出・旅行について
無理をしない程度での外出や旅行は、治療中の気分転換になり、ストレス解消にもなります。
なお、緊急時の対処法などを担当の医師に相談しておくことをおすすめします。また、外出先ではケガや転倒に気をつけ、外出先から戻ったときには、うがいや手洗いをして感染予防を心がけましょう。
市販薬、サプリメント、健康食品、民間療法について
薬の副作用を強くしたり、効果を弱くしたりする場合がありますので、利用する前には担当の医師、薬剤師または看護師に相談しましょう。
妊娠・性生活について
妊娠中または妊娠の可能性がある場合には、アブラキサンを投与できません。また、アブラキサン投与中は授乳を中止してください。
性行為については、妊娠する可能性のある女性、またはパートナーが妊娠する可能性のある男性はアブラキサン投与中および投与終了後6ヵ月以上は適切な避妊をし、出血や感染症にも気をつけましょう。
妊娠を希望される場合は担当の医師、看護師または薬剤師に相談してください。
がんの治療にはお金がかかると聞いています。心配です。
高額療養費制度を使うと、医療機関の窓口での支払いが自己負担限度額※内で済んだり、一旦支払った金額の一部を払い戻してもらえるなど、経済的な負担を軽減することができます。
自己負担限度額は年齢(70歳以上か未満か)、所得の水準によって異なります。利用できる助成制度や手続き方法の詳細については、病院の相談窓口か健康保険証に記載されている保険者までお問い合わせください。
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- 自己負担限度額とは、被保険者や被扶養者が支払う一部負担金の上限金額です。
年齢や所得に応じて決定されます。