リトゴビの副作用について 特に注意すべき副作用

自分でわかる副作用

検査でわかる副作用

網膜剥離

発現
頻度

網膜剥離を含む網膜障害 約10人に1

リトゴビが網膜にあるFGFRに作用して、眼の症状(漿液性網膜剥離や網膜色素上皮剥離などの網膜障害)を引き起こすことがあります。

主な症状

以下のような症状があるときは、
すぐに担当の医師に連絡しましょう。

  • 視力が下がる
  • 視野が狭くなる
  • 近くのものにピントが合いにくい
  • 視野の中に見えない部分がある
  • 色がわかりにくくなる
  • チカチカ・キラキラする光が見える
  • 暗くなると見えにくくなる
  • ものがゆがんで見える
  • ゴミのような浮遊物が見える

注意事項と対策

  • 定期的に眼科検査を行って異常がないか確認します。
  • 日頃から見えかたに変化がないか確認してください。
  • 見えにくさや普段とちがうと感じるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡してください。

検査でわかる副作用

高リン血症

発現
頻度

10人に9

リトゴビが腎臓にあるFGFRに作用してリンの排泄を阻害することにより、高リン血症を引き起こします。高リン血症は多くが無症状です。

以下のような症状があるときは、
すぐに担当の医師に連絡しましょう。

高リン血症は多くの場合無症状ですが、低カルシウム血症の合併や副甲状腺機能が亢進すると、以下のような症状を引き起こすことがあります。

  • 筋肉の痙攣
  • 関節や骨の痛み
  • はげしい頭の痛み
  • はげしい皮膚のかゆみ
  • 息ぐるしさ

注意事項と対策

  • 定期的に血液検査を行って異常がないか確認します。
  • インスタント食品やファストフード、清涼飲料水などの飲食をなるべく避けてください。
  • 不適切なリン制限は、タンパク質の摂取不足を引き起こし、栄養障害の原因となる可能性があるので、食事制限の詳細は担当の医師や管理栄養士などにご相談ください。
  • 食事制限に加え、高リン血症治療薬を用いる場合があります。担当の医師の指示に従ってください。

爪の異常

発現
頻度

2人に1

爪が変形したり、はがれやすくなったり、爪やその周囲に痛みを引き起こすことがあります。

症状があるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡しましょう。

注意事項と対策

  • 長時間にわたる水仕事を避けてください。
  • 爪や爪床に繰り返し摩擦や圧力がかからないよう注意してください。
  • 保護手袋を装着してください。
  • 除光液や爪強化剤の使用は避けてください。
  • 爪を噛んだり、短く切りすぎないよう注意してください。
  • 保湿剤を塗布し、ゆったりとした靴下や靴をはくようにしてください。
  • 清潔に保つことを心がけてください。
  • 症状があるときはステロイド(ぬり薬)やテーピングなどで対応できる場合があります。担当の医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。

手掌・足底発赤知覚不全症候群

発現
頻度

5人に1

手や足の皮膚に発赤や痛み、ひび割れ、水疱などを引き起こすことがあります。
手足症候群といわれることもあります。

症状があるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡しましょう。

注意事項と対策

  • 圧力がかかる部分に起こりやすいので、長時間または反復して同じ部位に刺激がかからないように注意してください。
  • 保湿剤を塗布するなど、日頃からスキンケアを心がけてください。
  • 熱い風呂やシャワーは控えて、手や足を長時間、湯にさらさないでください。
  • 清潔に保つことを心がけてください。
  • 症状があるときはステロイド(ぬり薬)などで対応できる場合があります。担当の医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。

自分でわかる副作用

眼の症状(網膜剥離を除く)

発現
頻度

3人に1

ドライアイ(眼の乾燥)や霧視(視力の低下やかすんで見える)、まつ毛の異常(まつ毛が長くなるなど)を引き起こすことがあります。

症状があるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡しましょう。

注意事項と対策

  • 日頃から見えかたに変化がないか確認してください。
  • 見えにくさや普段とちがうと感じるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡してください。

自分でわかる副作用

検査でわかる副作用

急性腎障害

発現
頻度

10人に1

尿量の減少やむくみ、食欲低下、倦怠感などを引き起こすことがあります。

症状があるときは、我慢せずに担当の医師や看護師、薬剤師に連絡しましょう。

注意事項と対策

  • 定期的に血液検査を行って、異常がないか確認します。
  • 日頃から体重を測り、体重の増加に注意してください。
  • 脱水症状を予防するため、普段からこまめに水分補給をしてください。