知っておきたい、副作用のケア 爪の症状を予防しよう
監修: 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 山﨑 直也 先生
日常生活からできるセルフケア
日頃から爪のケアを心がけて、爪の症状の発現や重症化を予防しましょう
日常生活からできる保清(清潔に保つ)の方法について教えてください。
汚れや感染症から爪を守ることで、爪の症状の発現や重症化の予防につながります。
深爪や伸ばしすぎに注意し、手洗いやシャワーなどで清潔に保つことを心がけましょう。
手や体を洗うときに、石けんをよく泡立てて爪も優しく丁寧に洗いましょう。
保清のポイント
- 深爪や伸ばしすぎに注意する
- 石けんは低刺激・弱酸性のものを選ぶ
- 洗う前にぬるま湯で流す
- 石けんはよく泡立てて、優しく丁寧に洗う
- 十分に洗い流す
- 水分を拭きとるときは、こすらない
爪の洗い方
日常生活からできる保湿(潤いを保つ)の方法について教えてください。
乾燥から爪を守ることで、爪の症状の発現や重症化の予防につながります。
保湿剤やハンドクリームを持ち歩いて、手足の皮膚を保湿するときに爪全体にも塗るようにしましょう。少なくとも1日2〜3回は保湿することを心がけましょう。
皮膚と同様に、手洗いや入浴後は10分以内を目安として保湿をしましょう。
保湿のポイント
使用する保湿剤の種類や塗り方が分からない場合は、医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。
- 保湿剤は手足の皮膚だけでなく、爪全体にも塗る
- 保湿剤やハンドクリームを持ち歩いて、乾燥を防ぐ
- 手洗いや入浴後は、すみやかに保湿する(10分以内が目安)
保湿剤の種類
保湿剤には様々なタイプがあり、使用感や保湿力に差があります。皮膚の状態や使用感から、あなたにあっているものを選んでみましょう。
どの保湿剤を選んで良いか分からない場合は、医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。
保湿剤の塗り方
塗り方のコツ
保湿剤は手足だけでなく、爪全体にも塗るようにしましょう。保湿剤をしっかりと取り、たっぷりとのせるように、優しく塗りましょう。(「1回あたりの使用量の目安」はこちら)
マニキュアやトップコート、水絆創膏を使用したら、そのあとのケアが大切です。必ず手を洗い、乾燥しないように保湿剤を塗りましょう。
日常生活からできる保護(刺激を避ける)の方法について教えてください。
爪が浮いていたり、凸凹していると、服や物に引っかかり、割れたり剥がれやすくなります。
これらの刺激から爪を守ることで、爪の症状の発現や重症化の予防につながります。
日頃から爪への刺激を避けるように心がけましょう。
保護のポイント
- 日頃から手袋や靴下を着用する
- 炊事や水仕事をするときは、ゴム手袋などをつける
- 爪の先たんが割れてきた場合は、マニキュアやトップコートで爪を強化することは可能である(刺激があるため、除光液の使用は避ける)
- 入浴後などの爪が柔らかいときに、爪の長さを整える
- 深爪や伸ばしすぎに注意する
爪の切り方のコツ
いつから爪のケアを始めれば良いのか教えてください。
リトゴビによる治療開始が決まったときから、無理のない範囲で継続することが大切です。
治療開始後、早期から爪の症状があらわれる場合もあるため、治療開始前から無理のない範囲で爪のケアを心がけましょう。
爪のケアの方法は、動画でもご紹介しています。ぜひご覧ください。
監修:
国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 山﨑 直也 先生
国立がん研究センター中央病院 薬剤部 久保 晶子 先生
爪の症状の発現や重症化を予防するために、できることを教えてください。
リトゴビの服用を開始すると、爪が弱くなると考えられています。
皮膚同様に、乾燥や圧力、摩擦などの刺激から爪を守ることが大切です。日頃から爪のケアを心がけて、爪の症状の発現や重症化を予防しましょう。
爪のケアの基本は、皮膚と同様に日常生活からできるセルフケア「保清・保湿・保護」です。