社員を「人財」として捉え、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、社員一人一人が活き活きと働くことができるようさまざまな取り組みを行っています。
多様な人財の育成と活躍を推進し会社の強みとするために、「イクボス企業同盟」へ加盟しました。大鵬薬品におけるイクボスとは、多様性を組織成果へつなげるために、「ワーク・ライフ・ラーニングバランス・リーダー」(部下のワーク・ライフ・バランスを理解するだけでなく、制約の有無にかかわらず多様な価値観の部下・メンバーを育成し、自らをも育成する上司)としています。
これまで、キャリア相談室や人財開発シートといったキャリア支援に加え、リモートワーク制度やフレックスタイム制といった働き方改革を進め、社員が自身の将来のありたい姿を描いて活躍することができるように努めてきました。社会に新たな価値を継続的に提供する企業は、多様な社員の活躍の先にあるものと捉え、2019年11月、イクボス企業同盟※への加盟を機に、ダイバーシティ&インクルージョンをさらに推進します。
一人一人の価値観を尊重し挑戦を応援するイクボスを増やすことにより社員のモチベーションを高め、満ち足りた笑顔あふれる職場づくりを目指します。
※NPO法人ファザーリング・ジャパン提唱による企業同盟
イクボス宣言.pdf
(前列左)ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤 哲也様(前列右)大鵬薬品 常務取締役(当時)橋本 信之(後列)同社 人事部
社内および大塚グループ各社から参加者を募り、社外講師によるダイバーシティ推進セミナーを開催しました。
社内および大塚グループ各社から約600名の管理職者が参加し、社外講師による講演を中心としたダイバーシティ推進セミナー「多様な人財を企業の強みにするには」を開催しました。セミナーに先立って実施した社内アンケートから見えた課題とそれに対するアドバイスを講演に盛り込み、他社事例や学術的調査結果を交えて解説いただきました。
講師:(株)日本経済新聞社 編集委員 石塚様による講演
人が成長する機会の7割は、職場での仕事を通じた経験にあると言われています。上司と部下がお互いに、職場を育成の場として認識し活用することが大切です。そのため「職場における人財育成の基本スタンス 4K」をまとめ、イクボスと共に社内浸透を図っています。
上司編4K | 部下編4K |
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1.部下に挑戦の機会を与える 2.部下の成長を期待しそれを伝える 3.OJT (On-the-Job Training) で伴走しながら部下を鍛える 4.部下の事情を考慮する |
1.自ら挑戦の機会を求める 2.自身の成長を期待する 3.ありたい自分に向けて自らを鍛える 4.ありたい自分や考慮してほしい事情を上司と共有する |
参考文献:成功の鍵は「無意識のバイアス」の打破と「3K上司」にある
著:麓 幸子:特集②202030は可能か —「女性活躍推進法」の実効性を問う —,学術の動向, 2017,8,p.68
抗がん剤を扱う企業として、がんやその他の病気にかかっても、治療しながら働き続けられる職場、また、さまざまな背景をもつ人が働きやすい職場を目指し、人事部の「治療と仕事の両立支援チーム」と産業看護職が中心となり、制度面の充実、協力者の育成、相談しやすい環境の整備、社内外への啓発活動を行っています。仕事と治療の両立を図るために利用できる制度としては有給休暇(全日、半日)のほか、積み立て有休(保存有休)、リモートワーク制度、フレックスタイム制などがあります。
また、がんに罹患した社員の休業期間延長、再雇用制度(カムバックパス制度)など、治療に専念し状況に合わせた柔軟な働き方ができる制度も充実しています。がんやその他の病気を早期発見し、早期治療につなげるために、人間ドック受診の費用を会社が一部負担するなど、社員の健康維持を会社がサポートしています。
がんアライアワード 2022「ゴールド」受賞
キャリア相談室
仕事と出産育児、治療や介護との両立支援に加えて多様な働き方の推進、業務の効率化・生産性の向上を目的にさまざまな制度を導入しています。
既存の週1回の在宅勤務制度を発展させる形で、最大週4回まで利用できる恒久的な制度としてリモートワーク制度を2020年8月にスタートしました。
2021年4月現在、非管理職層から執行役員まで2,000名を超える社員が幅広く活用しています。勤務場所は、自宅と単身赴任社員の家族宅に加え、社員の多様なニーズに応え、介護の必要がある遠方の家族宅やサテライトオフィス※も対象としました。
※サテライトオフィスは、自宅と本社の間のエリアにある、あるいは本社・都心と反対方向でおおむね1時間以内で通勤可能なエリアにあるオフィス(首都圏にある自社と大塚グループの支店や出張所)を選択し活用可能としています。
10-15時をコアタイムとし、月に決められた時間を勤務する「フレックスタイム制」は、会社の持続的成長につながる組織の生産性向上を目的に導入。2021年4月現在、適用対象者の6割以上が活用しています。
フレックスタイム制を活用して主体的にメリハリをつけた勤務を行い、その結果生み出された時間を、ワーク・ライフ・ラーニングバランスの実現に活用することも大切と考えます。ラーニング(学び)をワークの中で実践して成果につなげ、それによってワークへのモチベーションを高める効果も期待しています。
また、リモートワーク制度とフレックスタイム制を活用し、育児短時間勤務(小学校3年生までの子の養育にて取得可能)からフルタイム勤務に戻る社員が増えてきています。
介護をしながら、仕事が続けられるよう、法を上回る介護休業期間、休業中の社会保険料の会社負担など、制度面での充実を図っています。
介護が必要になった際に利用できる制度や相談先などの情報を社員にわかりやすくイントラネットで発信しています。公的な制度、会社の支援制度の仕組みおよびその活用方法についてまとめたハンドブックも製作しました。
また定期的に「仕事と介護の両立支援セミナー」を開催し、介護に関する情報を提供するとともに、社員への啓発に努めています。
オンラインで育休復職フォーラム/育休復職前面談を実施
すくすく保育園
子育て中の社員が安心して働ける環境を提供するため、つくば研究所の敷地内に保育所を開設し、事業所内保育園を運営しています。看護師が常駐し、延長保育の際は夕食を提供しています。
さらに月極保育に限らず、一時的に社員の子どもを預かることにも対応しています。
緑豊かな環境で安心安全を第一に園児の自主性と興味を尊重し、社員が子育てをしながら働き続けられる環境を整えています。
大鵬薬品では、ノーマライゼーション※の理念に基づき、障がい者雇用を推進しています。中でも、徳島サイトでは、2016年から積極的な障がい者雇用を開始。現在24名が働いており(2021年4月現在)、緑地管理、廃棄物の回収・分別、空調機点検作業、社員フロアの清掃、社員食堂のカフェコーナーでの接客、冠婚葬祭手配など、主担当部門のサポートから福利厚生の充実に寄与し、なくてはならない重要な役割を担っています。
個々の能力や特性を生かした働きやすい環境づくりに力をいれ、数カ月に1度、相互理解とモチベーションアップのためにイベントを開催し、個々の体験や業務成果の報告、勤続表彰などを行っています。
2021年3月には、障がい者の雇用や職場定着に積極的に取り組んでいることが他の模範になると評価され、徳島県より「令和2年度障がい者雇用優良企業(団体)」に選ばれました。
※ノーマライゼーション:障がいを持った人々が、健常者と共に等しく生きる社会を実現させる考え方
大鵬薬品では、LGBTQについてまず正しい知識を得ることが大切と考え、2017年と2018年に人事部と経営層向けの研修を、2020年からは各本部または部門ごとの研修を実施しています。研修では、基礎知識、他社事例を含む日本社会の現状に加え、今日からできる具体的な取り組みなども紹介しています。また、管理職を対象とした階層別研修では、部下からカミングアウトを受けた時の対応方法などを紹介しています。
受講した社員には大鵬オリジナル アライステッカー(アライ=LGBTQの権利を尊重する意思のある人々)を配布し、社員の理解促進に取り組んでいます。
本人の希望や必要に応じて、社内名の変更対応やトイレや更衣室の使用などを社内関係者に説明するサポートを行っています。性的指向や性自認における多様性を尊重して受け入れ、誰もが働きやすい環境づくりを目指しています。
大鵬オリジナル アライステッカー
大塚グループ安全衛生ポリシーの下、当社では全社安全衛生方針を定め、各組織ではこれに基づいたより具体的な目標・計画を設定して労働災害の未然防止、リモートワークを含む快適な職場の環境の維持・改善に努めています。また社員一人ひとりへの意識の浸透を目指し、主体的に労働安全衛生活動に取り組めるように、各責任部門による教育や意見交換の場を設け、情報提供を継続的に行っています。
企業理念である「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を実現するために、社員一人一人が心身ともに健康で活き活きと自由闊達に働ける職場環境の整備に組織全体で取り組むことが大切だと考え、さまざまな施策に取り組んでいます。
経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人 (ホワイト500) 」に2021年から4年連続、通算6回の認定(2020年は健康経営優良法人に認定)。
経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人(ホワイト500)」に2021年から4年連続、通算6回の認定(2020年は健康経営優良法人に認定)。
厚生労働省およびスポーツ庁主催「第 12 回健康寿命をのばそう!アワード」において、2023年に厚生労働省 健康・生活衛生局長優良賞(企業部門)を受賞。
社員の健康増進のためにスポーツ活動を推進する企業として、スポーツ庁より2022年から3年連続で「スポーツエールカンパニー」に認定。
2023年に東京都スポーツ推進企業に認定。
健康経営の取り組みが評価され、2021年11月徳島県庁における「徳島県健康づくり推進活動功労者知事表彰」を受賞。
「R3年職場で取り組む健康づくり取組事例集vol.8」にて紹介されています。
「がんと就労」問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部」主催の「がんアライアワード」において2019年から5年連続「ゴールド」を、2023年は新設「ベストプラクティス賞」も受賞。
東京都が実施する「がん患者の治療と仕事の両立への優良な取組を行う企業表彰」において「優良賞」を受賞し、2016年2月26日に東京都が開催した、「がんの早期発見及びがん患者の治療と仕事の両立支援に関する正しい理解のためのシンポジウム『あなたが守る従業員の健康と生きがい~企業でできるがん対策~』」で、表彰を受けました。
優良な「子育てサポート企業」として 「プラチナくるみん」の認定を取得。
プラチナくるみんは、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けた企業のうち、より高い水準の取り組みを行っている企業が認定を受けるものです。
厚生労働省より、仕事と介護を両立できる職場環境のシンボルマーク「トモニン」を取得。
HRアワード企業人事部門において入賞。
2018年8月 HRアワード2018
厚生労働省よりテレワーク推進企業等厚生大臣表彰(輝くテレワーク賞)「特別奨励賞」を受賞。
輝くテレワーク賞はテレワークの活用によって、社員のワーク・ライフ・バランスの実現を図り、他社の模範となる取組を行っている企業や団体に対して厚生労働大臣が表彰するものです。