社員を「人財」として捉え、DEI(Diversity, Equity, Inclusion)を推進し、社員一人一人が活き活きと働くことができるようさまざまな取り組みを行っています。
「多様性を力に変える」の実践には、多様性を受容する組織文化を持つ職場にて、
① ひとりひとりが強みを活かしながら成長する
② 多様だからこそ気づく課題の提示や、それぞれの視点で捉えた多様な解決策の提案がなされる
③ 多様な視点で構成される意思決定チームにより、各提案が創造的に統合・選択される
ことによって、会社のトランスフォーメーション・持続的成長へつながる取り組みが、アジャイルに行われることが必要です。
これまで、キャリア相談室や人財開発シートといったキャリア支援に加え、フレックスタイム制やリモートワーク制度といった働き方改革を進めてきました。更に、イクボス企業同盟※への加盟を機に、大鵬薬品では、イクボス(上司)を独自に定義し、「多様性を組織成果へつなげるための「ワーク・ライフ・ラーニングバランス リーダー」としました。
大鵬薬品におけるイクボスの定義
「多様性を組織成果につなげるために、部下・メンバーのワーク・ライフ・バランス(WLB)の理解と応援や、自らWLBを楽しむことに加えて、制約の有無にかかわらず多様な価値観の部下・メンバーを育成し、自らをも育成する上司・リーダー」
更に、後輩指導をする先輩社員を”イクボス見習い“と位置づけることで、部下を持って急にイクボスになるのではなく、その準備期間を設けられるようにしています。
ひとりひとりの価値観を尊重し挑戦を応援しながら、今の組織成果も将来の組織成果も形づくるイクボスを増やすことにより、社員のモチベーションを高め、満ち足りた笑顔あふれる職場づくりを目指します。
※NPO法人ファザーリング・ジャパン提唱による企業同盟
イクボス宣言.pdf
① イクボスBasic研修
マネージャー層を対象に半日の「イクボスBasic研修」を開催し、イクボスとして大切なスキルや行動の理解促進を図っています。
研修では、イクボスの必要性/10-20-70の法則理解と双方向対話の必要性/部下の成長支援に向けたシミュレーション/心理的安全性/デリゲーションの必要性と留意点などを取り上げました。グループに分かれ、参加者が相互に部下へのフィードバック演習を行うなど ワークショップも取り入れました。2023年、2024年、2025年と継続して実施しています。
② 人事部だよりでのイクボス周知
様々な人事施策の周知・理解促進の社内ツールとしてブログ「人事部だより」があります。このチャネルを活用し、全社員へ イクボスとは/人財育成の必要性/職場における人財育成で大切にしてほしいこと などを配信しています。
(前列左)ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤 哲也様(前列右)大鵬薬品 常務取締役(当時)橋本 信之(後列)同社 人事部
人が成長する機会の7割は、職場での仕事を通じた経験にあると言われています。上司と部下がお互いに、職場を育成の場として認識し活用することが大切です。そのため「職場における人財育成の基本スタンス 4K」をまとめ、イクボスと共に社内浸透を図っています。
| 上司編4K | 部下編4K |
|---|---|
|
1.部下に挑戦の機会を与える 2.部下の成長を期待しそれを伝える 3.OJT (On-the-Job Training) で伴走しながら部下を鍛える 4.部下の事情を考慮する |
1.自ら挑戦の機会を求める 2.自身の成長を期待する 3.ありたい自分に向けて自らを鍛える 4.ありたい自分や考慮してほしい事情を上司と共有する |
参考文献:成功の鍵は「無意識のバイアス」の打破と「3K上司」にある
著:麓 幸子:特集②202030は可能か —「女性活躍推進法」の実効性を問う —,学術の動向, 2017,8,p.68
抗がん剤を扱う企業として、がんやその他の病気にかかっても、治療しながら働き続けられる職場、また、さまざまな背景をもつ人が働きやすい職場を目指し、人事部の「治療と仕事の両立支援チーム」と産業看護職が中心となり、制度面の充実、協力者の育成、相談しやすい環境の整備、社内外への啓発活動を行っています。仕事と治療の両立を図るために利用できる制度としては有給休暇(全日、半日)のほか、積み立て有休(保存有休)、リモートワーク制度、フレックスタイム制などがあります。
また、がんに罹患した社員の休業期間延長、再雇用制度(カムバックパス制度)など、治療に専念し状況に合わせた柔軟な働き方ができる制度も充実しています。がんやその他の病気を早期発見し、早期治療につなげるために、人間ドック受診の費用を会社が一部負担するなど、社員の健康維持を会社がサポートしています。
がんアライアワード 2022「ゴールド」受賞
仕事と出産育児、治療や介護との両立支援に加えて多様な働き方の推進、業務の効率化・生産性の向上を目的にさまざまな制度を導入しています。
既存の週1回の在宅勤務制度を発展させる形で、 2020年8月に最大週3回まで利用できる恒久的な制度としてリモートワーク制度をスタートしました。
2025年11月現在、非管理職層から執行役員まで1,900名を超える社員が、上司承認の下で幅広く活用しています。勤務場所は、自宅と単身赴任社員の家族宅に加え、社員の多様なニーズに応え、遠方の介護対象家族宅や配偶者の単身赴任先なども利用可能としています。
2023年には、制度のユニークさなどから、輝くテレワーク賞の特別奨励賞をいただきました(詳細後述)。
10-15時をコアタイムとし、月に決められた時間を勤務する「フレックスタイム制」は、会社の持続的成長につながる組織の生産性向上を目的に導入。2025年11月現在、適用対象者の8割以上が、上司の承認の下で活用しています。
フレックスタイム制を活用して主体的にメリハリをつけた勤務を行い、その結果生み出された時間を、ワーク・ライフ・ラーニングバランスの実現に活用することも大切と考えます。ラーニング(学び)をワークの中で実践して成果につなげ、それによってワークへのモチベーションを高める効果も期待しています。
また、リモートワーク制度とフレックスタイム制を活用し、育児短時間勤務(小学校3年生までの子の養育にて取得可能)からフルタイム勤務に戻る社員が増えてきています。
ライフ面のやむを得ない事情だけでなく、ラーニング(留学)のために退職する社員が、在職時に培ったり、退職後に高めた知識、経験、能力を活かして当社におけるキャリアを再スタートできる制度を設けております。
介護をしながら、仕事が続けられるよう、法を上回る介護休業期間、休業中の社会保険料の会社負担など、制度面での充実を図っています。
介護が必要になった際に利用できる制度や相談先などの情報をまとめて、社員にわかりやすくイントラネットで発信しています。
① 社員向けセミナー
2023年、2024年、2025年と定期的に「仕事と介護の両立支援セミナー」を開催し、介護に関する情報を提供するとともに、社員への啓発に努めています。
2022年の社内アンケート結果をベースに、両立しやすい職場風土づくりや遠距離介護のヒントなど、介護と向き合う社員やその上司や同僚向けの内容のセミナーを行っており、2025年にはセミナー内で、様々な立場の参加社員同士が意見交換する場も設けました。
また、「チーム介護」の考え方を広めるために、セミナーは録画され、社員同席等の条件下で ご家族と一緒にご視聴いただけるようにしております。
② 役員研修
2024年には、役員研修のテーマに介護を取り上げ、経営の観点から介護にどう取り組むべきかを考えました。
当日は、「急速に高齢化する日本 ビジネスケアラーへの備えは?」とのタイトルで、株式会社日本経済新聞社 総合解説センター編集委員 石塚由紀夫様に講演いただき担当本部の課題を考えました。
役員研修の様子
オンラインで育休復職フォーラム/育休復職前面談を実施
すくすく保育園
子育て中の社員が安心して働ける環境を提供するため、つくば研究所の敷地内に保育所を開設し、事業所内保育園を運営しています。看護師が常駐し、延長保育の際は夕食を提供しています。
さらに月極保育に限らず、一時的に社員の子どもを預かることにも対応しています。
緑豊かな環境で安心安全を第一に園児の自主性と興味を尊重し、社員が子育てをしながら働き続けられる環境を整えています。
大鵬薬品では、ノーマライゼーション※の理念に基づき、障がい者雇用を推進しています。中でも、徳島サイトでは、2016年から積極的な障がい者雇用を開始。現在24名が働いており(2021年4月現在)、緑地管理、廃棄物の回収・分別、空調機点検作業、社員フロアの清掃、社員食堂のカフェコーナーでの接客、冠婚葬祭手配など、主担当部門のサポートから福利厚生の充実に寄与し、なくてはならない重要な役割を担っています。
個々の能力や特性を生かした働きやすい環境づくりに力をいれ、数カ月に1度、相互理解とモチベーションアップのためにイベントを開催し、個々の体験や業務成果の報告、勤続表彰などを行っています。
2021年3月には、障がい者の雇用や職場定着に積極的に取り組んでいることが他の模範になると評価され、徳島県より「令和2年度障がい者雇用優良企業(団体)」に選ばれました。
※ノーマライゼーション:障がいを持った人々が、健常者と共に等しく生きる社会を実現させる考え方
大鵬薬品では、LGBTQについてまず正しい知識を得ることが大切と考え、2017年から、人事部と経営層向け研修、2020年から2022年にかけて全従業員を対象に研修を実施しており、2023年、2024年、2025年は新たに入社した社員を対象に実施いたしました。研修では、基礎知識、他社事例を含む日本社会の現状に加え、今日からできる具体的な取り組みや人事部相談窓口なども紹介しています。
受講した社員には大鵬オリジナル アライステッカー(アライ=LGBTQの権利を尊重する意思のある人々)を配布し、社員の理解促進に取り組んでいます。
また、毎年の新任管理職や新任部門長を対象とした階層別研修では、部下からカミングアウトを受けた時の対応方法や人事部相談窓口などを紹介しています。
更に、当事者本人の希望や必要に応じて、社内名の変更対応やトイレや更衣室の使用などを社内関係者に説明するサポートを行っています。性的指向や性自認における多様性を尊重して受け入れ、誰もが働きやすい環境づくりを目指しています。
大鵬オリジナル アライステッカー
大鵬薬品は、従業員一人ひとりが各地域社会において、健康で文化的な生活を営むことができる賃金水準を確保することを、企業としての重要な責務と考えています。
法令に基づく最低賃金の遵守にとどまらず、生活賃金の考え方を踏まえた賃金水準の検討・改善を継続的に行い、多様な雇用形態で働く従業員に配慮した、公正かつ適切な処遇の実現を目指します。
大塚グループ安全衛生ポリシーの下、当社では労働安全衛生マネジメントシステムを導入して全社安全衛生方針を定め、各組織ではこれに基づいたより具体的な目標・計画を設定して労働災害の未然防止、リモートワークを含む快適な職場の環境の維持・改善に努めています。また社員一人ひとりへの意識の浸透を目指し、主体的に労働安全衛生活動に取り組めるように、各責任部門による教育や意見交換の場を設け、情報提供を継続的に行っています。
企業理念である「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を実現するために、社員一人一人が心身ともに健康で活き活きと自由闊達に働ける職場環境の整備に組織全体で取り組むことが大切だと考え、さまざまな施策に取り組んでいます。
経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人 (ホワイト500) 」に2021年から5年連続、通算7回の認定(2020年は健康経営優良法人に認定)。
経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人(ホワイト500)」に2021年から5年連続、通算7回の認定(2020年は健康経営優良法人に認定)。
厚生労働省およびスポーツ庁主催「第 12 回健康寿命をのばそう!アワード」において、2023年に厚生労働省 健康・生活衛生局長優良賞(企業部門)を受賞。
社員の健康増進のためにスポーツ活動を推進する企業として、スポーツ庁より2022年から4年連続で「スポーツエールカンパニー」に認定。
2023年に東京都スポーツ推進企業に認定。
健康経営の取り組みが評価され、2021年11月徳島県庁における「徳島県健康づくり推進活動功労者知事表彰」を受賞。
「R3年職場で取り組む健康づくり取組事例集vol.8」にて紹介されています。
「がんと就労」問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部」主催の「がんアライアワード」において2019年から6年連続「ゴールド」を、2023年は新設「ベストプラクティス賞」も受賞。
優良な「子育てサポート企業」として 「プラチナくるみん」の認定を取得。
プラチナくるみんは、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けた企業のうち、より高い水準の取り組みを行っている企業が認定を受けるものです。
厚生労働省より、仕事と介護を両立できる職場環境のシンボルマーク「トモニン」を取得。
厚生労働省よりテレワーク推進企業等厚生大臣表彰(輝くテレワーク賞)「特別奨励賞」を受賞。
輝くテレワーク賞はテレワークの活用によって、社員のワーク・ライフ・バランスの実現を図り、他社の模範となる取組を行っている企業や団体に対して厚生労働大臣が表彰するものです。