大鵬薬品は大塚グループとして、バリューチェーン全体で法令遵守や安全・安心、社会に配慮した事業活動に取り組んでいます。ビジネスパートナーとの取引開始に際しては、原材料の品質の確保と安定調達を確立するための調査・確認を行い、事前に取引基本契約を締結しています。新規サプライヤーの場合は、事前にデューデリジェンスを行ったうえで、取引を決定しています。また、公平・公正で透明性を持った調達と良好な関係構築による相互の持続的発展を目指し、人権・労働・環境・腐敗防止等を考慮したグループ横断の「調達方針」を策定、ビジネスパートナーとも共有しています。さらに、調達方針の内容をより具現化した「調達ガイドライン」も策定・運用を行っており、今後ビジネスパートナーを対象にした勉強会の開催も予定しています。
また、製品の安定供給のため、主要原材料については事前にリスクアセスメントを行い、想定されるリスクを明確化し対策を講じているほか、複数社購買を原則としています。
そのほか、環境に配慮した検討も実施しております。コンシューマーヘルスケア部門と連携し、環境に配慮した包装材料に関する提案を行っています。
大塚ホールディングスの主導で、大塚ホールディングスおよびグループ8社※のメンバーから構成される「大塚サステナブル調達タスクフォース(TF)」を結成しました。「サステナブル調達に関するグループ会議」にて「国連グローバル・コンパクト (UNGC)が定める4分野(人権・労働・環境・腐敗防止)」と安定調達に関する活動を推進しています。メンバーは定期会議を開催し、サステナブル調達に関する課題の共有や情報交換とともに、サステナブル調達の社内・社外の浸透を目的としたさまざまな取り組みを行っています。
今後もサプライチェーン全体での社会課題解決に向けて、協働で取り組むことで、サプライヤーとともにサステナブル調達を推進していきます。
※ 大鵬薬品、大塚製薬、大塚製薬工場、大塚化学、大塚食品、大塚包装、大塚テクノ、イーエヌ大塚製薬
調達部門において、人権や環境などに配慮したサステナブル調達に関する教育を実施し「大塚グループ 調達方針」および「大塚グループサステナブル調達ガイドライン」の浸透を図っています。
大塚グループ全体でサプライヤーへサステナブル調達説明会を実施しています。説明会では「大塚グループ 調達方針」「大塚グループサステナブル調達ガイドライン」の説明を行い、遵守をお願いするとともに、人権、労働、環境や贈収賄、汚職等についての最新の情報をともに学ぶ研修を実施し、大塚グループの取り組みの事例紹介も行っています。大塚グループのサステナブル調達の趣旨に賛同いただいたサプライヤーからは同意を取得し、持続可能な調達に向けてのビジネスパートナーとして協働することを確認しています。
大塚グループではグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)のサプライチェーン分科会が作成した「CSR調達セルフ・アセスメント質問表※」(GCNJ共通SAQ)を用いてサプライヤーへ定期的に調査を行っています。GCNJ共通SAQは、国連グローバル・コンパクトの10原則をはじめ、ISO26000やGRIなどの国際規格との整合性に配慮して作成されています。
加えて、大塚グループの事業活動に基づいて独自に作成した「人権SAQ」と「環境SAQ」も併せてサプライヤーへ調査を実施し、これら全てのSAQの調査結果をもとにサプライヤーへの現状把握のためのインタビューを行っています。
今後もサプライチェーン全体での社会課題解決に向けて協働で取り組むことで、サプライヤーとともにサステナブル調達を推進しています。
大塚グループは、サプライチェーン全体における地球環境の負荷低減のためには、ビジネスパートナーであるサプライヤーとのより良いコミュニケーションと、連携した取り組みが重要との認識のもと、GCNJ共通SAQと併せて「大塚グループ環境SAQ」を実施しています。サプライヤーとの対話の機会を増やし、気候変動、資源の枯渇、汚染といった地球環境 の課題解決に向けさらなる取り組みの改善に努めています。
大塚グループは「大塚グループ人権方針」を施行し、主要7事業会社※と大塚ホールディングスを対象に行った人権アセスメントなどをもとに「大塚グループ人権に関する重点課題」を定め、「大塚グループ人権SAQ」を作成しました。GCNJ共通SAQと併せて「大塚グループ人権SAQ」への回答協力を依頼し、結果のレビューとリスク特定を行うことで人権の負の影響を特定、防止、軽減することに努めています。
※大塚製薬、大塚製薬工場、大鵬薬品、大塚倉庫、大塚化学、大塚食品、大塚メディカルデバイス
大鵬薬品では、サプライヤーのサプライチェーンリスクを知るため、独自に「サステナブル調達に関する質問表」を作成し、全サプライヤーに対して回答を依頼しています。また、一部のサプライヤーに対しては、回答結果に対する個別のインタビューを実施しています。これらを通じてサプライヤー製造所のハザード対策および事業継続計画の策定状況、また、上流原料について購買先複数化の状況を確認しています。その結果、収集された情報を元に、自社製品の安定供給リスクの低減に努めています。
大鵬薬品は、内閣府や中小企業庁などが推進する「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」の趣旨に賛同し「パートナーシップ構築宣言」を公表しました。サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者の皆さまとの連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップの構築を目指します。
グループ横断でサステナブル調達を推進
サステナブル調達に関するグループ会議では、サプライチェーンの調達メンバーとともに、UNGCの4分野に配慮した調達活動を推進しています。未来に向けて人々の健康に貢献し続けるためにも原材料の安定調達と製品の安定供給を維持すべく、調達部門として今すべきことは何かを常に考え、課題を解決するためにメンバーと密に議論を重ねながら三方よしになる取り組みを心がけております。サステナブル調達活動において、サプライヤーの皆さまにはご理解とご協力を得るとともに、良好な関係構築の一助にもなり大変感謝しております。
SCM部 SC業務課 担当課長 加藤 由希