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2017年05月18日
大鵬薬品工業株式会社

β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「ゾシン®静注用」深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染適応追加承認取得のお知らせ

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林 将之、以下「大鵬薬品」)は、β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「ゾシン®静注用2.25・ゾシン®静注用4.5、ゾシン®配合点滴静注用バッグ4.5」(一般名:タゾバクタム・ピペラシリン、以下「本剤」)について、本日、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の適応追加の承認を取得したことをお知らせします。

今回の承認取得は、海外における承認状況、国内外の皮膚軟部組織感染症や糖尿病性足感染治療に関する診療ガイドライン、ガイドブックおよび公表文献などの情報から、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の患者さんにおいて新たな試験を実施することなく、「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて」※1に基づき、本剤の有効性と安全性が医学・薬学上公知であることが、厚生労働省より認められたことによるものです。

大鵬薬品は、今後も感染症治療において、患者さんや医療従事者により一層貢献できるよう努めてまいります。

ゾシンについて

本剤は、大鵬薬品が創製したβ-ラクタマーゼ阻害剤であるタゾバクタムと富士フイルムグループの富山化学工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡田 淳二)が創製したペニシリン系抗生物質であるピペラシリンを力価比1:8の割合で配合した注射用抗生物質製剤です。国内での製造販売元は大鵬薬品で、大正富山医薬品株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:藤田 憲一)が販売しています。

本剤は、2008年7月に成人と小児における敗血症、肺炎、腎盂腎炎、複雑性膀胱炎を適応症として承認され、2012年9月には腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎の適応症が、2015年6月には発熱性好中球減少症の適応症が承認されています。海外では105ヶ国※2で承認されています。また、欧米などの各種感染症治療に関する診療ガイドラインにおいて本剤は第一選択薬のひとつとして推奨されており、世界的な標準薬として高く評価されています。

深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染について

皮膚感染症は、真皮から皮下組織にびまん性に広がる化膿性炎症の総称で、病変の部位、広がり、深さにより、表在性と深在性の感染症に分類されます。また、びらん・潰瘍の二次感染は、褥瘡、下腿潰瘍、放射線潰瘍、糖尿病性壊疽などに伴う皮膚深部におよぶ感染症です。いずれも中等症以上の疾患では注射用抗菌薬の投与が必要な場合が多いとされています。

※1:平成11年2月1日付け研第4号、医薬審第104号
   厚生省健康政策局研究開発振興課長、医薬安全局審査管理課長 連名通知

※2:2016年10月現在(最新)

製品の概要:下線部が今回承認された内容です。

製 品 名

ゾシン®静注用 2.25 、ゾシン®静注用 4.5 、ゾシン®配合点滴静注用バッグ4.5

一 般 名

注射用タゾバクタム・ピペラシリン

効能・効果

1.一般感染症
<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、クロストリジウム属(クロストリジウム・ディフィシルを除く)、バクテロイデス属、プレボテラ属
<適応症>
敗血症、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、肺炎、腎盂腎炎、複雑性膀胱炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎

2.発熱性好中球減少症

用法・用量

「ゾシン®静注用 2.25 、ゾシン®静注用 4.5」の用法・用量
1.一般感染症
・敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
通常、小児には1回112.5 mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。

・腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日2回点滴静注する。症状、病態に応じて1日3回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
通常、小児には1回112.5 mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。さらに、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

2.発熱性好中球減少症
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。 通常、小児には1回90 mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

「ゾシン®配合点滴静注用バッグ4.5」の用法・用量
1.一般感染症
・敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。 通常、小児には1回112.5 mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日3回点滴静注する。

・腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。
通常、小児には1回112.5 mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。また、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

2.発熱性好中球減少症
通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5 g(力価)を1日4回点滴静注する。通常、小児には1回90 mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5 g(力価)を超えないものとする。

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。

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