大鵬薬品では、LED照明の導入や燃料転換、省エネ活動などハード・ソフト両面から、様々な取り組みを継続的に行っています。また、CO2フリー電力、グリーン電力証書の調達による更なる脱炭素化の取り組みを推進しています。
温室効果ガス削減の取り組み
大鵬薬品では、各サイトにおいてCO2排出量削減のための様々な取り組みを行っています。主な取り組みとしてCO2排出の主たる要因となっている空調機器、冷凍機など様々な機器の更新における省エネルギー機器導入の他、本来業務の中で省エネルギーに繋がる取り組みの実施により、CO2排出量の削減に努めています。「2028年までにCO2排出量を2017年比で50%削減する」という大塚グループの環境目標を達成するため、今後もグループ協働で更なる温室効果ガス削減の施策を実行してまいります。
大鵬薬品のCO2排出量
CO2フリーとなる電力の調達
大鵬薬品では、2019年7月より徳島サイト、北島サイトでCO2フリー電力を導入いたしました。また、2020年1月からは「グリーン電力証書」を購入し、全てのオフィス部門をグリーン電力へ切り替えました。さらに、2020年9月につくばエリア、2021年1月に埼玉サイト、2021年6月に犬山工場、2022年4月に岡山サイトにて非化石証書を活用した実質CO2フリーとなる電力を導入しました。
この結果、約20,000t(大鵬薬品全体(岡山大鵬薬品含む)の42%)のCO2排出量削減につながります。
バリューチェーン全体における取り組み
大鵬薬品は、物流会社と協力して輸送手段を車両から環境への負荷が少ない船舶や鉄道などに転換するモーダルシフトに取り組んでいます。2010年度より、モーダルシフトによって環境対策に貢献した事業者として、岡山サイトがエコシップの認定を取得しています。
チオビタ・ドリンクの環境への“愛情”取り組み
チオビタ・ドリンクでは、バリューチェーンにおいてさまざまな環境配慮の取り組みを行い、CO2の削減に貢献しています。
物流負荷低減の取り組み
大鵬薬品は、物流会社と協力して輸送手段を車両から環境への負荷が少ない船舶や鉄道などに転換するモーダルシフトに取り組んでいます。2010年度より、モーダルシフトによって環境対策に貢献した事業者として、岡山サイトがエコシップの認定を取得しています。
輸送機関別重量比率
エコシップマーク
物流におけるCO2排出量
物流におけるCO2排出量
エコカーの導入
大鵬薬品は、2005年度から営業車にハイブリッド車の導入率向上を進めています。ハイブリッド車導入率の向上に伴い営業車のCO2排出量の低減、燃費の向上が図れています。ハイブリッド車が選択できない車種・地域においても、低燃費・低排出ガス車を導入しています。
今後も営業車両における低燃費・低排出ガス車の導入を積極的に推進していく予定です。また、オンライン面談などの推進により、車両の使用に伴う燃料消費の削減にも取り組んでいます。
ハイブリッド車導入台数と導入率の推移
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
ハイブリッド車導入台数 | 301台 | 328台 | 321台 | 357台 | 440台 |
総台数 | 475台 | 502台 | 493台 | 489台 | 493台 |
導入率 | 63% | 65% | 65% | 73% | 89% |
営業車両のCO2排出量と燃費の推移
スコープ3への対応
カーボンニュートラルな社会実現のためには、自社だけではなくバリューチェーン全体でのCO2排出量削減が必要となります。そのため大鵬薬品では、2015年からGHGプロトコルのスコープ3基準に基づくバリューチェーン全体の排出量を把握することにより、取り組むべきカテゴリを見える化しました。容器包装の削減などの効果的な取り組みを行い、バリューチェーン全体を視野に入れた排出量の削減を図っています。
用語解説
GHGプロトコルのスコープ3基準
GHGプロトコルはWRI(世界資源研究所)とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共催している組織。スコープ3基準はそのGHGプロトコルが2011年11月に発行した組織のサプライチェーン全体のCO2排出量の算定基準。
第三者保証報告書
大塚グループでは、環境情報の透明性と信頼性向上のため第三者機関による温室効果ガス排出量スコープ1およびスコープ2、エネルギー消費量、原油換算量、スコープ3(カテゴリ1)の保証を受けています。その保証の対象範囲として大鵬薬品も含まれており、データの信頼性をより高めてまいります。
国際的イニシアチブへの賛同
RE100への加盟
大塚グループは、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」に2022年4月に加盟しました。脱炭素社会への移行に向けて事業活動におけるすべての環境負荷をゼロにするという2050年環境ビジョン「ネットゼロ」に基づき、CO2排出量削減に積極的に取り組んでまいります。
「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」認定を取得
大鵬薬品の掲げる温室効果ガス削減目標について、2019年10月にScience Based Targets(SBT)イニシアチブから認定を取得しました。
SBTイニシアチブとは、国際NGOのCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による国際的な共同イニシアチブで、パリ協定が目指す世界の平均気温上昇「2℃未満」の達成に向け、科学的根拠に基づく削減シナリオと整合した企業のCO2排出削減目標を認定しています。
「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同
大塚ホールディングスは2021年10月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※1)」提言への賛同を表明し、TCFDが推奨する開示フレームワーク(「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「目標と指標」)に沿った情報開示を行いました。今後、シナリオ分析の結果を踏まえた取り組みの深化とともに、開示の拡充に努めてまいります。
※1:The Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略